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現役コンサルによる中小企業診断士試験対策&資格取得後のキャリア形成に関するブログ

【このブログの説明】
このブログでは、複数社のコンサルティングファームを渡り歩いた現役のコンサルタントが、中小企業診断士試験合格に向けたベスト戦略、中小企業診断士資格取得後のキャリア形成に関する情報を発信していく。コンサルティング経験に基づく本質的なコンサルティングスキルをベースに、独自の分析に基づく試験情報や経営コンサルタントとしてのキャリア形成上の要諦を公開していく。 読者が真の経営コンサルタントとして活躍できるような一石を世に投じられること、これを私の日々の目標とし、筆者自身もこのブログとともに成長していきたい。

【1次試験】経営情報システムの過去問チャレンジ ~コンピュータの仕組み(前編)

今回は2018年度の1次試験突破を目指す受験生に向けた記事である。


それではさっそく、経営情報システムの過去問チャレンジ!


【過去問チャレンジ】
業務等に利用する各種のアプリケーションプログラムの実行が円滑に行われるように、コンピュータには様々な仕組みが組み込まれている。しかし、コンピュータの種類によってそれらの仕組みの装備状況が異なり、機能にも能力差があるので仕組みの内容を理解することも必要である。
コンピュータの仕組みに関する以下の①〜④の記述と、その名称の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。(平成28年度経営情報システム 第3問)

① 主記憶装置の記憶領域において、実行中のプログラムが使用しなくなった領域のうち断片化したものを整理し、連続して利用可能な記憶領域を確保すること。
② コンピュータが仮想記憶の仕組みを備えている場合、主記憶装置と補助記憶装置の間でデータの入れ替えを行うこと。
③ 演算装置の処理能力に比べて大幅に処理が遅い装置に対するデータの入出力処理において、データを一時的に補助記憶装置等に保存して処理することで、コンピュータの処理効率を向上させること。
④ 半導体の記憶装置を実装したハードディスクで、使用頻度が高いデータを半導体記憶装置に記憶させ、低速の磁気ディスクからの読み出し回数を減少させて処理の高速化を図ること。

[解答群]

(ア) ①:ガーベージコレクション  ②:スワッピング  ③:ファイルダンプ  ④:キャッシング
(イ) ①:ガーベージコレクション  ②:ホットスワップ  ③:スプーリング  ④:ページング
(ウ) ①:コンパクション  ②:スワッピング  ③:スプーリング  ④:キャッシング
(エ) ①:コンパクション  ②:ホットスワップ  ③:ファイルダンプ  ④:ページング




















(解説)
コンピュータの仕組みに関する問題である。

①~④の文章を読んだ時点で、選択肢のそれぞれについて「これだ」という用語を引き当てることができるかどうかの問題である。つまり、各用語の知識を正確に覚えていれば容易に対応できるし、そうでない場合は当然苦しむことになる。

とは言え、この手の問題は①~④すべての用語を理解していなくても、正解に行き着くことは可能である。

本問題の選択肢で言えば、①はガーベジコレクションorコンパクション、②はスワッピングorホットスワップ、③はスプーリングorファイルダンプ、④はキャッシングorページングのいずれかをチョイスする形式となっており、それら4つの要素の組み合わせは4パターンしかない。もっと言えば、①~④の内、2つの用語が特定できれば本問題は正解に行き着くようにできている。その点をしっかり意識しておきたい。

以下、問題文①~④を読んだ上で、それに相当する用語を特定していく。


① 主記憶装置の記憶領域において、実行中のプログラムが使用しなくなった領域のうち断片化したものを整理し、連続して利用可能な記憶領域を確保すること。
→これがガーベージコレクションを指すのかコンパクションを指すのかを判別するのはかなり難しい。というのも、双方は厳密には区別されるものであるが、両者を同じものとして解釈する場合もあるからである。一旦保留としよう。


② コンピュータが仮想記憶の仕組みを備えている場合、主記憶装置と補助記憶装置の間でデータの入れ替えを行うこと。

→これはスワッピングを説明した内容であることを特定したい。スワッピングを理解する上では、前提として仮想記憶を理解していなければならない。
仮想記憶とは、補助記憶(≒本棚)の一部を主記憶(≒デスク)と見なして、見かけ上の主記憶の容量(≒デスクの大きさ)を拡大する技術のことである。つまり、主記憶は高速な反面、小容量なので大きなプログラムや複数のプログラムの同時実行ができない。このようなときに、実行に必要のない主記憶上の記憶内容を一時的に補助記憶に退避させ(主記憶から外に出すのでこれをページアウトという)、退避させた記憶内容が必要な時に再度補助記憶から主記憶に戻す(主記憶に取り込むのでこれをページインという)ことである。そしてこの記憶内容の出し入れのことをスワッピングという。例えれば、デスクで作業すると効率的にできるのだが、デスクの大きさには限りがあるので、作業に不要な本を一時的に本棚に退避させることでデスクに空きを作り、退避させた本が必要な時にまたデスクに持ってくるということである。

この時点で、正解選択肢は②をスワッピングとしているアかウに絞られる。


③ 演算装置の処理能力に比べて大幅に処理が遅い装置に対するデータの入出力処理において、データを一時的に補助記憶装置等に保存して処理することで、コンピュータの処理効率を向上させること。

→これはスプーリングを説明した内容であることを特定したい。低速な周辺機器へデータを出力する場合、処理を終えるまでCPUを占有してコンピュータ全体の処理能力が低下してしまうので、それを防ぐために別の場所にデータを一時的に書き込むことで、CPUを当該処理から解放する仕組みのことである。コンピュータを利用してプリンターで印刷出力する場合を例に挙げると、プリンターはPCのCPUの処理速度よりはるかに遅いため、印刷開始から終了まで印刷処理でCPUを占有してしまうとPCの処理が非効率になってしまう。そこで、印刷処理をする場合はスプールと呼ばれる場所にデータを書き込むことで、CPUを印刷処理から解放してしまうということである。この仕組みをスプーリングと呼ぶ。

選択肢アとウの③を確認すると、スプーリングと記載されているのはウとなるので、この時点でウが正解とわかる。


④ 半導体の記憶装置を実装したハードディスクで、使用頻度が高いデータを半導体記憶装置に記憶させ、低速の磁気ディスクからの読み出し回数を減少させて処理の高速化を図ること。

→これは難しい。要は使用頻度が高いデータを高速のメモリに記憶させることで、高速化を図ることのようである。あまり重要度は高くないので無視してしまってもよいだろう。但し、類似の概念であるキャッシュメモリは押さえておくこと。


以上より、ウが正解である。

(解答)
(ウ)


以上の通り、①と④がわからなくても正解に行き着くことができる。

というより、試験委員は本問題を作問した際に、「さすがに勉強しているなら②と③はわかるはずだよね。この2つが分かった人は正解選択肢に行きつけるような問題にしよう」という意図で本問題を作成していると思って間違いないだろう。


ちなみに①に関して少しだけ補足しておく。
①はコンパクション(メモリコンパクション)が正解である。過去記事「【1次試験】経営情報システムの過去問チャレンジ ~コンピュータの5大装置」で、主記憶装置を「作業をするデスク」に例えたが、要は本棚から本を出し入れしている過程で本をデスクに残してしまう場合があってデスクの至るところに本が散らばってしまったので、本を収集してデスクのどっか1か所に寄せ集めることで、デスクの作業スペースを確保するようなイメージを持っておけばよい。このイメージから①の文章「実行中のプログラムが使用しなくなった領域のうち断片化したものを整理し、連続して利用可能な記憶領域を確保する」を正解と判断できれば十分である。コンパクションは覚えておきたい。
ちなみにガーベージコレクションは「本の収集」のイメージである。散らばった本をガーベージコレクションで収集し、コンパクションで1か所に寄せ集めてデスクを空ける作業と思えばよいだろう。
※この区別そのものは論点として細かすぎるので、試験対策上は重要ではないと筆者は考える。ガーベージコレクション、コンパクションの両方の用語を記憶しておき、「主記憶上の記憶領域の断片化を整理し、連続して利用可能な記憶領域を確保すること」と覚えておけば十分であろう。


最後に。

経営情報システムが苦手な受験生は、どうしても単元ごとの個別論点として暗記に終始しがちである。その勉強法でも合格はもちろんできるのだが、全体像を押さえた上で個別の内容とのつながりを意識した方が、圧倒的に暗記と理解が進むはずだし、応用もきくはずである。

筆者が過去記事「【1次試験】経営情報システムの過去問チャレンジ ~コンピュータの5大装置」で最初にコンピューターの5大装置を説明したのは、この単元が以降の内容を理解する上での全体像を示しているからに他ならない。

本記事でも、①は主記憶装置の話、②は主記憶装置と補助記憶装置との連携による仕組みの話、③は演算装置と入出力装置との関連の話、④も主記憶装置と補助記憶装置の話となっている。

今日の内容を理解しつつ、もう一度コンピューターの5大装置に戻って内容を確認してみてほしい。あなたの脳の中でいろいろなことがつながり、理解がこれまで以上に深まるはずである。


マジコン診断士

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現役コンサルタント。中小企業診断士試験独学ストレート1発合格。モットーは卓越した本質的スキル・知恵に基づく”マジなコンサル診断士”であり続けること。
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