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現役コンサルによる中小企業診断士試験対策&資格取得後のキャリア形成に関するブログ

【このブログの説明】
このブログでは、複数社のコンサルティングファームを渡り歩いた現役のコンサルタントが、中小企業診断士試験合格に向けたベスト戦略、中小企業診断士資格取得後のキャリア形成に関する情報を発信していく。コンサルティング経験に基づく本質的なコンサルティングスキルをベースに、独自の分析に基づく試験情報や経営コンサルタントとしてのキャリア形成上の要諦を公開していく。 読者が真の経営コンサルタントとして活躍できるような一石を世に投じられること、これを私の日々の目標とし、筆者自身もこのブログとともに成長していきたい。

【1次試験】企業経営理論の過去問チャレンジ ~標的市場の設定(2)

今回は2018年度の1次試験突破を目指す受験生に向けた記事である。

それではさっそく過去問チャレンジ!


【過去問チャレンジ】
次の文章を読んで、下記の設問に答えよ。(平成21年度企業経営理論 第23問 設問2)

 市場細分化を行う際、より多くの細分化変数を用いれば、より詳細な水準での市場細分(市場セグメント)の明確化を行うことができる。ただし、すべての市場細分が、マーケティング活動による働きかけの対象として有効であるとは限らない。また、標的として設定する市場細分の選定にあたっても、企業の目的・戦略・資源との適合を図る必要がある

(設問)
文中の下線部に関連する以下の記述のうち、最も不適切なものはどれか

(ア) カメラ・メーカーのX社は、インスタント・カメラで特定市場細分における専門化の利益を享受していたが、デジタル技術の登場によって存続の危機に陥った。これは集中型マーケティングに固執し、環境適応を怠ったからである。

(イ) 書籍流通業者のY社は各地の大学図書館の多様なニーズを充足するため、大学図書館の書籍購入システムを効率化するだけでなく、図書館業務の専門家を派遣し、利用者へのレファレンス業務のサービス向上に貢献している。このような特定市場の複数ニーズに総合的に対応するアプローチを市場専門化という。

(ウ) 製パン・メーカーのZ社は、同一の製品を、スーパーマーケットやコンビニエンスストア、総合スーパーに加え、学校や病院、企業の食堂や大手レストラン・チェーンに販売している。こうしたアプローチを選択的専門化という。

(エ) 相互に異質な性格をもつ複数の市場細分の間に、活用できる類似性が存在することがある。たとえば、四輪駆動車は登山やスキーの愛好家たちからも、都会でのドライブを楽しむ人たちからも選好される。このような市場細分群のことをスーパーセグメントという。




















(解説)
市場細分化後の標的市場の設定に関する問題である。

標的市場の設定に関しては、コトラーの考え方とエーベルの考え方を押さえておきたい。

<標的市場に対するコトラーの考え方>
標的市場の設定パターンを以下の3つに分類。

①無差別型
細分化された市場セグメント間の差異を考慮せず、単一の製品・サービスを全ての市場に提供する

②差別型
細分化された市場セグメントそれぞれに対して、異なる製品・サービスを提供する

③集中型
細分化された市場セグメントの中から特定のセグメントを限定し、その市場に対して経営資源を集中投下して最適な製品・サービスを提供する。


<標的市場に対するエーベルの考え方>
標的市場の設定パターンを以下の5つに分類。

①単一セグメント集中型
単一の製品・サービスを単一のセグメントに提供する
※コトラーの考え方の「集中型」と同様

②製品専門型
単一の製品・サービスを複数のセグメントに提供する

③市場専門型
単一のセグメントに複数の製品・サービスを提供する

④選択的専門型
セグメントごとに異なる製品・サービスを提供する

⑤全市場浸透型
全てのセグメントに対してあらゆる製品・サービスを提供する
※コトラーの考え方の「無差別型」と同様


以上の前提知識を踏まえ、各選択肢を検証する。

ア:特に違和感はない。「インスタント・カメラで特定市場細分における専門化の利益を享受していた」の記述から、X社は集中型マーケティングを展開していたことがわかる。X社が存続の危機に陥ったのは、現在の標的市場に固執したことで、デジタル技術という環境に適応できなかったという理由は十分理解できるものである。尤も、「絶対正解」と断定できるような性質の選択肢ではないので、他の選択肢確認後に判断する。

イ:特に違和感はない。「大学図書館」という市場セグメントに対して、「書籍購入システムの効率化」「図書館業務の専門化派遣」といった複数のサービスを提供する「市場専門型」に該当する。恐らく適切な選択肢と思われるが、他の選択肢確認後に判断する。なお、本選択肢に出てきた「レファレンスサービス」とは、図書館等における利用者に対する問い合わせ対応業務のことである。

ウ:「同一の製品を、スーパーマーケットやコンビニエンスストア、総合スーパーに加え、学校や病院、企業の食堂や大手レストラン・チェーンに販売している」は「製品専門型」に該当するため、明らかな誤りである。本選択肢で言う「選択的専門型」の場合、Z社は同一の製品ではなく「異なる製品」をそれぞれのセグメントに販売することになる。本選択肢が不適切なものに該当するので、正解選択肢で間違いないだろうが、念のため選択肢(エ)も確認する。

エ:スーパーセグメントとは、異なる市場を類似性でまとめた一連のセグメントのことを言う(らしいのだが、筆者も知らなかった)。言葉そのものは難しいものではないので、この問題を通じて頭の隅に置いておく程度でよいだろう。具体例は選択肢を確認してほしい。本選択肢は正しい。


以より、ウが正解である。

(解答)
(ウ)


試験委員の意図としては、「たとえ(ア)の選択肢が正解と断定できなくても、たとえ(エ)のスーパーセグメントの意味を知らなくても、基本知識を押さえていれば(ウ)が明らかな誤りってわかるよね?」ということだろう。

いずれにせよ、標的市場の設定に関する「コトラーの考え方」と「エーベルの考え方」がきちんとインプットされていないと、正解するのは難しくなるので、しっかりと復習をしておいてほしい。


マジコン診断士

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現役コンサルタント。中小企業診断士試験独学ストレート1発合格。モットーは卓越した本質的スキル・知恵に基づく”マジなコンサル診断士”であり続けること。
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