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現役コンサルによる中小企業診断士試験対策&資格取得後のキャリア形成に関するブログ

【このブログの説明】
このブログでは、複数社のコンサルティングファームを渡り歩いた現役のコンサルタントが、中小企業診断士試験合格に向けたベスト戦略、中小企業診断士資格取得後のキャリア形成に関する情報を発信していく。コンサルティング経験に基づく本質的なコンサルティングスキルをベースに、独自の分析に基づく試験情報や経営コンサルタントとしてのキャリア形成上の要諦を公開していく。 読者が真の経営コンサルタントとして活躍できるような一石を世に投じられること、これを私の日々の目標とし、筆者自身もこのブログとともに成長していきたい。

【1次試験】企業経営理論の過去問チャレンジ ~標的市場の設定(1)

今回は2018年度の1次試験突破を目指す受験生に向けた記事である。

それではさっそく過去問チャレンジ!

【過去問チャレンジ】
次の文章を読んで、下記の設問に答えよ。(平成21年度企業経営理論 第23問 設問1)

 市場細分化を行う際、より多くの細分化変数を用いれば、より詳細な水準での市場細分(市場セグメント)の明確化を行うことができる。ただし、すべての市場細分が、マーケティング活動による働きかけの対象として有効であるとは限らない。また、標的として設定する市場細分の選定にあたっても、企業の目的・戦略・資源との適合を図る必要がある。

(設問)
文中の下線部に関連する以下の文章の空欄AおよびBにあてはまる語句の組み合わせのうち、最も適切なものを下記の解答群から選べ。

市場細分の評価は、「測定可能性」、「【 A 】可能性」、「差別化可能性」、とくに物流と
【 B 】流の上での「到達(接近)可能性」、さらにはマーケティング・プログラムの「実行可能性」を主な基準として行われる。

(ア) A:独占的競争   B:商
(イ) A:費用低減    B:資金
(ウ) A:費用低減    B:情報
(エ) A:利益確保    B:資金
(オ) A:利益確保    B:情報




















(解説)
今回は「ザ・1次試験」という問題である。
市場細分化の評価基準はテキストにも載っており、しっかりと暗記している受験生は難なく対応可能であろう。一方で「市場細分化の評価基準なんて暗記してないよ」という受験生に関しては、題意をしっかりと踏まえた上で選択肢をしっかりと検証すれば、ご自身の妥当性判定基準に基づいて正解選択肢を選ぶことも十分可能な問題である。

「これは暗記事項だから答えは~を選べるよね」という解説では、読者のみなさまにとってはメリットがないと思うので、今回は敢えて暗記していなかった場合の解法を解説する。


まず各選択肢のAを見ると、「独占的競争」「費用低減」「利益確保」のいずれかをあなたは選ぶ必要がある。

問題文の空欄Aを含む文を見ると、「測定可能性」「【 A 】可能性」「差別化可能性」の3つの(市場細分化の)基準が並列で並べられていることから、2つのことがわかる。

①3つの要素は並列で並べられていることから、同じレベル(粒度)のワードである必要がある
②3つの要素は(市場細分化の)基準であることから、お互いにMECE(モレなくダブリなく)である必要がある ※MECEでなければ基準として機能しない


この2点に基づいて空欄Aに当てはまる選択肢を検証する。

まず「独占的競争」はどうだろうか?そもそも「独占的競争」とは、市場における多数の売り手(企業)が、差別化された製品によって一定の独占力を持ちながら競争し合う形態のことである(経済学の知識)。このことが分かれば、「独占的競争」は「差別化」の結果であることから、「差別化可能性」と内容的にダブってしまい②に反する。

また別の見方もある。「測定可能性」「差別化可能性」はいずれも「測定する」「差別化する」という行動で示せるものである。上記①のルール「同じレベル(粒度)のワードである必要がある」を踏まえれば、空欄Aも「〇〇する」といった行動で示せる表現が入るはずである。この点を踏まえると、「費用低減」「利益確保」はそれぞれ「費用低減する」「利益確保する」と行動で示すことが可能だが、「独占的競争する」は明らかにおかしいだろう。というのも、独占的競争はあくまで「形態」であって、「行動」ではないからである。

以上より、(ア)は×と判断できる。


続いて「費用低減」なのか「利益確保」なのかを判定しに行く。

そもそもこの設問は「市場細分化」に関して問うているので、本設問がマーケティングに関する問題であることはお分かりだろう。マーケティング目標は何かと問われれば、あなたはまず「売上高の向上」と答えるだろう。また、売上高を獲得するために要した費用も考慮すべきという観点に気づければ、「利益の向上」も重要なマーケティング目標であることに気づくだろう(もちろん利益率でもよい)。
そもそものマーケティング目標が「売上高の向上」もしくは「利益の向上」であることにあなたが気づくことができれば、「費用低減」は不適切であることがわかるはずである。なぜならば、費用は利益算出に必要な要素の1つ(利益=売上-費用であるため)に過ぎず片手落ちとなってしまい、マーケティング目標を達成する手段としての市場細分化基準としては不適切だからである。以上より、空欄Aは売上要素を加味した「利益確保」であることがわかるので、候補となる選択肢は(エ)と(オ)に絞られる。


あとは空欄Bが「資金」なのか「情報」なのかを判定すればよいので、問題文に立ち戻ってみる。問題文には「物流と【 B 】流の上での「到達(接近)可能性」」と書かれているので、Bに入るものは「(市場に)到達もしくは接近するもの(すべきもの)」であることがわかる。例えば空欄Bの前に例示されている「物流」でいえば、「製商品そのものが市場に到達(接近)する」という具合になる。

先ほどもお伝えしたが、そもそもこの設問は「市場細分化」に関して問うていることから、マーケティングに関する問題であることを思い出してほしい。マーケティングの観点で考えた場合、「企業が市場に到達(接近)させたい」ものとしては、「資金」、「情報」のいずれが適切だろうか?マーケティング活動を効果的に行う上で、企業は「情報」を市場に対して到達(接近)させたいはずである(そもそも資金を市場に到達させてどうするのか?)。よって空欄Bは情報となる。


以より、オが正解である。

(解答)
(オ)


とても回りくどい解説に感じたかもしれないが、敢えて今回は受験科目の知識に頼らないで(筆者なりの方法で)正解にたどり着く一例をお示しした。

もちろん受験科目の知識に頼らないということは、他の科目の知識や思考力が必要になるケースが多いので、「そこまで考えられないよ」と感じた読者もいるかもしれない。

しかしそのような解法にトライすることで、1点でも多く得点を稼げる場合も少なからずあるということをご認識いただきたい。

なぜ筆者がこのようなことをお伝えしているかと言えば、あなたは本試験で少なからずストックした知識に頼れない状況、すなわち「現場対応」というものを求められることになるからである。


マジコン診断士

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現役コンサルタント。中小企業診断士試験独学ストレート1発合格。モットーは卓越した本質的スキル・知恵に基づく”マジなコンサル診断士”であり続けること。
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