現役コンサルによる中小企業診断士試験対策&資格取得後のキャリア形成に関するブログ

【このブログの説明】
このブログでは、複数社のコンサルティングファームを渡り歩いた現役のコンサルタントが、中小企業診断士試験合格に向けたベスト戦略、中小企業診断士資格取得後のキャリア形成に関する情報を発信していく。コンサルティング経験に基づく本質的なコンサルティングスキルをベースに、独自の分析に基づく試験情報や経営コンサルタントとしてのキャリア形成上の要諦を公開していく。 読者が真の経営コンサルタントとして活躍できるような一石を世に投じられること、これを私の日々の目標とし、筆者自身もこのブログとともに成長していきたい。

【1次試験】企業経営理論の過去問チャレンジ ~組織活性化(2)

今回は2018年度の1次試験突破を目指す受験生に向けた記事である。

それではさっそく過去問チャレンジ!

【過去問チャレンジ】
互いに激しい競争をしている複数の企業に対して、工場で使用されている生産設備の一部を納入している企業P社がある。P社の製品は、それぞれの工場のエンジニアたちによって微妙に修正が施されたりP社の想定とは異なる使用方法で利用されたりしているという。このような状況下で、P社の新商品企画が競争優位を維持する方法に関する記述として、最も適切なものはどれか。(平成20年度企業経営理論 第17問)

(ア) P社と顧客企業とを自動受発注情報システムを通じてリンクし、ジャストインタイムで情報が共有できるようにする。
(イ) P社の技術者と営業担当者が連携して、直接顧客企業の工場に入り、顧客企業のエンジニアと直接対話する機会を増やす。
(ウ) P社の研究開発投資を削減し、その分を営業費用に回し、顧客企業の工場から情報収集をできるようにする。
(エ) 業界の技術情報を詳しくレポートするコンサルタントと契約し、新商品の動向に関する情報を得る。
(オ) 複数の企業の多様性に対応するには、商社や問屋などを通じて営業活動をし、調査報告書を提出してもらう。




















(解説)
何の論点を問われているのかを掴みづらいが、問題文が長いので論点を整理すると以下の通り。

<設問文記載事項>
・P社は生産設備の一部を複数の企業に納入
※顧客(納入先)企業は互いに激しい競争をしている
★P社の製品は
 ①それぞれの工場のエンジニアたちによって微妙に修正が施される
 ②P社の想定とは異なる使用方法で利用されている

<題意>
以上の状況下で、P社の新商品企画が競争優位を維持する方法は?


整理した論点からわかることは、以下の2点

<わかったこと①>
★の部分がなぜ発生しているのかがそもそもわからない。

<わかったこと②>
あくまで新商品企画が競争優位を維持する方法を検討する。


これ以上のことは設問文からは読み取れないため、各選択肢を検証してみる。


ア:自動受発注システムで実現できることは何だろうか?それは、顧客からの発注内容(製品、数量、希望納期等)をP社がジャストインタイム(要はタイムリーに)で把握できるようになることである。このことから、自動受発注システム構築の期待効果は、①顧客企業とP社とのタイムリーな受発注情報の共有ができることと、②双方の受発注業務が効率化すること、③双方の認識齟齬が抑制できることの3点くらいと想像ができる。この選択肢の内容では、そもそも★の発生要因はわからない。もちろん、受発注システムが新商品企画に活かせるかどうかもこの選択肢では判別することは困難である。ここまで情報が不足し曖昧だと正解選択肢ではない可能性が極めて高いが、一旦保留。

イ:これは違和感はない。そもそも★の発生要因がわからないのだから、P社の技術者と営業担当者が直接顧客企業の工場に入り、顧客企業のエンジニアと直接対話すれば★の要因はほぼ確実に判明する。そしてその要因がわかれば、P社はその要因に基づいて新商品企画に活かせるという道筋ができるく可能性が高く、P社の新商品企画が競争優位を維持できるだろう。若干モヤモヤ感は残るが、この選択肢はかなり妥当性が高そうである。とはいえ、他にさらに妥当性の高い選択肢があるかもしれないので一旦保留。

ウ:「そもそもなぜ研究開発投資を削減してその分を営業費用に回すのか」がわからないので、その施策に問題がないのかどうかも判定できない。そして何より、営業費用を増やすということは営業人員に厚みを持たせることが推測されるが、営業担当が工場から情報収集したところで、彼らに技術的な内容がわかるのだろうか?やはりここは、「P社の技術者と営業担当が連携して」情報収集すべきであろう。この時点で、本内容は選択肢イ「P社の技術者と営業担当者が連携して」と対極的な内容であることがわかるため、選択肢イは〇、選択肢ウは×である可能性が高まった。本選択肢はこの時点で×と判断してもよいだろう。

エ:業界の技術情報を詳しくレポートするコンサルタントから得られる情報は、あくまで技術動向等の一般的な内容である。一方で★の部分はP社の顧客の現場で実際に起きているわけであり、コンサルから得た情報にヒントがあったとしてもそれは間接的な情報に過ぎない。P社は顧客の現場から生の情報を収集すべきであり、その意味で言えばP社の新商品企画が競争優位を維持する方法としては妥当ではない。ゆえに×。

オ:★の要因に関して、商社や問屋等の流通企業からもヒントは得られるかもしれないが、(選択肢エと同様に)P社が間接的な情報を重視することに妥当性がない。P社はメーカーとして、まず自分の目と耳と足で確かめてこいという話である。その意味で言えば、選択肢エとほぼ同義の内容で仲間同士の選択肢と考えられるため、この時点でエ、オともに×と判断できる。


以上を踏まえて総合的判断すれば、イが正解選択肢と判断できる。

(解答)
(イ)




この問題、ちょっとモヤモヤするかもしれない。


なぜモヤモヤするかと言えば、

テキストに載っている知識でバシっと解答を当てられる類の問題ではない

からである。



中小企業診断士の1次試験はこのような問題も多い。設問文と選択肢をしっかり読んで、自身の知識と思考を駆使してじっくり解く問題にも慣れていく必要があるだろう。


マジコン診断士

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現役コンサルタント。中小企業診断士試験独学ストレート1発合格。モットーは卓越した本質的スキル・知恵に基づく”マジなコンサル診断士”であり続けること。
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