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現役コンサルによる中小企業診断士試験対策&資格取得後のキャリア形成に関するブログ

【このブログの説明】
このブログでは、複数社のコンサルティングファームを渡り歩いた現役のコンサルタントが、中小企業診断士試験合格に向けたベスト戦略、中小企業診断士資格取得後のキャリア形成に関する情報を発信していく。コンサルティング経験に基づく本質的なコンサルティングスキルをベースに、独自の分析に基づく試験情報や経営コンサルタントとしてのキャリア形成上の要諦を公開していく。 読者が真の経営コンサルタントとして活躍できるような一石を世に投じられること、これを私の日々の目標とし、筆者自身もこのブログとともに成長していきたい。

【1次試験】企業経営理論の過去問チャレンジ ~組織形態(Final)

今回は2018年度の1次試験突破を目指す受験生に向けた記事である。


3回に渡って取り上げた組織形態の過去問チャレンジも4回目の今回で最後。これまでの復習に最適な過去問をセレクションしてみたので、あなたの学習の”再現性”を確かめる目的で取り組んでみてほしい。


それではさっそく過去問チャレンジ!

【過去問チャレンジ】
機能別組織、事業部制組織、マトリックス組織の特徴に関する記述として、最も適切なものはどれか。(平成28年度企業経営理論 第12問)

(ア) 機能別組織は部門間で緊密な調整が必要な場合に有効であるが、安定した環境のもとで官僚制的な組織になるという短所がある。
(イ) 事業部制組織が有効に機能するためには、トップマネジメントが業務的意思決定から解放され、戦略的意思決定と管理的意思決定に専念できるようにする必要がある。
(ウ) 事業部制組織は複数の製品―市場分野を持つ企業が、範囲の経済を実現するのに適しているが、規模の経済を追求することは難しい。
(エ) マトリックス組織は変化の速い環境で部門間の相互依存が高い場合に有効であるが、コンフリクトや曖昧さを許容する組織文化を持たないと効果的に機能しにくい。
(オ) マトリックス組織を効果的に管理するためには、人の部下に対して、機能マネジャーとプロダクトマネジャーが同じ権限を持っていなければならない。




















(解説)
過去3回の過去問チャレンジで取り上げた機能別組織、事業部制組織、マトリックス組織に関する問題なので、その前提知識を踏まえ、各選択肢を検証する。

ア:「機能別組織は部門間で緊密な調整が必要な場合に有効である」を読んだ時点で、あなたは違和感を感じでこの選択肢を落とさねばならない。機能別組織は名前の通り、営業、生産、購買、人事、研究開発等の機能別に編成された組織形態なので、機能部門間で利害が一致しない場合が多く、その調整をどうコントロールするかが肝になる。機能部門間調整の役割は、トップマネジメントが行うため、トップマネジメントの負担が大きくなる。ゆえに、「機能別組織は部門間で緊密な調整が必要な場合に有効」とは言えないので、×。なお、機能別組織は言い換えれば縦割り組織とも言えるため、「安定した環境のもとで官僚制的な組織になるという短所がある」は正しい。

イ:「トップマネジメントが業務的意思決定から解放され、戦略的意思決定と管理的意思決定に専念できるようにする必要がある。」を読んだ時点で違和感を感じたあなたは、その感覚でOK。トップマネジメントが専念すべきは「戦略的意思決定」であり、「管理的意思決定」はミドルマネジメントが専念すべきものである。つまり、「トップマネジメントは”管理的意思決定”と”業務的意思決定(=ロワーマネジメントが専念すべきもの)”から解放され、戦略的意思決定に専念できるようにする必要がある」が正解となるため、×。

ウ:やや紛らわしいが、「 事業部制組織は複数の製品―市場分野を持つ企業が、範囲の経済を実現するのに適している」で違和感を感じてほしい。範囲の経済を実現するのに適しているのは、マトリックス組織である。
範囲の経済に関しては、過去記事「【1次試験】企業経営理論の過去問チャレンジ ~範囲の経済性(前編)」と「【1次試験】企業経営理論の過去問チャレンジ ~範囲の経済性(後編)」を参照いただきたいが、要は「複数事業を運営することによる”共通経費”の節約」がポイントである。事業部制組織は確かに複数事業を運営することにはなるが、機能が事業部で重複するため、どちらかというとコストアップにつながりやすい。その意味で範囲の経済を実現するのに適しているとは言い難い。一方でマトリックス組織は、ワンマンツーボスシステムさえ有効に機能すれば、経営資源の有効活用につながる、すなわちマトリックス組織採用の狙いの1つは、「範囲の経済性の追求」になるということである。
なお、事業部制組織が「規模の経済を追求することは難しい」は正しい。なぜならば、機能別組織から事業部制組織に移行した場合、事業部の規模や生産量は機能別組織の時それ(=全社の規模、生産量)ほどは当然大きいならないことから、製品1個当たりの平均費用低減効果が減少するためである。

エ:違和感はない。「変化の速い環境」と「部門間の相互依存が高い」の2つの特性は重要なキーワードである。というのも、本選択肢に書かれている2つの特性が圧力そのものであり、この圧力に対して組織形態でパワーバランスを取ることこそがマトリックス組織を採用する意味だからである。一方で、マトリックス組織はワンマンツーボスシステムによるコンフリクトの発生や、責任所在は不明瞭になったりする曖昧さが出るといったデメリットもある。その意味で言えば、そのようなデメリットを許容する文化がなければ、効果的に機能させることは難しい組織形態と言えるだろう。
恐らく正解選択肢だと思われるが、念のため選択肢オも確認する。

オ:この問題は解説するまでもない。過去記事「【1次試験】企業経営理論の過去問チャレンジ ~組織形態(3)」の選択肢イと同様の論点である。ゆえに×。


以上より、エが正解となる。

(解答)
(エ)


いかがだっただろうか?組織形態に関しては、比較的過去問と出題論点が類似していることがお分かりいただけると思う。1次企業経営理論対策という意味では、まずはこのような基本論点にしっかりと対応できるような学習を進めてほしい。そしてこれらの論手は、2次試験においても重要である。ぜひ他人に説明できるようなレベルまで理解を深めていただきたい。

なお、今回の過去問チャレンジでは取り上げなかったが、カンパニー制や持株会社制(平成29年度で出題された)、プロジェクト組織等も併せて確認をしておいてほしい。


マジコン診断士

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現役コンサルタント。中小企業診断士試験独学ストレート1発合格。モットーは卓越した本質的スキル・知恵に基づく”マジなコンサル診断士”であり続けること。
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