現役コンサルによる中小企業診断士試験対策&資格取得後のキャリア形成に関するブログ

【このブログの説明】
このブログでは、複数社のコンサルティングファームを渡り歩いた現役のコンサルタントが、中小企業診断士試験合格に向けたベスト戦略、中小企業診断士資格取得後のキャリア形成に関する情報を発信していく。コンサルティング経験に基づく本質的なコンサルティングスキルをベースに、独自の分析に基づく試験情報や経営コンサルタントとしてのキャリア形成上の要諦を公開していく。 読者が真の経営コンサルタントとして活躍できるような一石を世に投じられること、これを私の日々の目標とし、筆者自身もこのブログとともに成長していきたい。

【1次試験】企業経営理論の過去問チャレンジ ~組織構造の設計原理(3)

今回は2018年度の1次試験突破を目指す受験生に向けた記事である。


今日は2018年最初の過去問チャレンジなので、ぜひバシっと当ててほしい。


それでは過去問チャレンジ!

【過去問チャレンジ】
組織における分業のデザインや職務設計に関する記述として、最も適切なものはどれか。(平成17年度企業経営理論 第12問)

(ア) エンパワーメントとは、職務拡大(job enlargement)が進化した形で、個人に割り当てる職務の幅をプランニング権限にまで広げたものである。
(イ) 個人に割り当てる職務をあまり単純な単位に分解すると、単調な作業を繰り返すだけになるため、職務の幅を広げて多能工化することで、職務充実(job enrichment)を図る必要がある。
(ウ) 個人の多能工化と品質管理を一体化した生産方式を導入すると、生産数量の頻繁な変化に柔軟に対応しつつ、低コストで一定以上の品質を維持することができる。
(工) 職務のプロセスを標準化すると、従業員の専門能力を向上させるとともに、アウトプットの分散が大きくなり検査コストが増える。
(オ) 職務の目標や評価基準を標準化することを通じて、職務のモジュール化が促進されるため、管理者の調整負担は増えるが、不確実性への対応は容易になる。




















(解説)
ア:「エンパワーメントとは、職務拡大(job enlargement)が進化した形で」で違和感を感じたあなたは、その感覚でOK。エンパワーメントとは、組織構成員に権限を与え、構成員の自律的な行動を促す支援活動のことである。一言で言えば「権限移譲」のことである。その意味で言えば、「職務拡大(job enlargement)」というよりは「職務充実(job enrichment)」に近い概念であるため、職務充実がが進化した形と言えるだろう。ゆえに×。

イ:「職務の幅を広げて多能工化することで、職務充実((job enrichment)を図る」で違和感を感じたあなたは、その感覚でOK。職務の幅を広げて多能工化することは、「職務充実(job enrichment)」ではなく「職務拡大(job enlargement)」である。ゆえに×。

ウ:特に違和感はない。運営管理を学習済みの受験生は、「個人の多能工化と品質管理を一体化した生産方式」と聞いてすぐに「セル生産方式」をイメージしたい。セル生産方式とは、1人または少数の作業者がU字型やL字型などに機械を配置したセルと呼ばれるラインで、製品の組立を完成まで受け持つ生産方式のことである。需要が高くなった場合はセルの数や作業人数を増やし、需要が減少した場合はセルの数や作業人数を減らす等の調整をすることにより、生産数量の頻繁な変動に柔軟に対応しやすくなる。また多能工化により作業者のモチベーションや責任感がの向上が期待できるため、低コストで一定以上の品質を維持することも可能となるだろう。内容的に問題なさそうだが、念のため他の選択肢を確認した上で判断する。

エ:「職務のプロセスを標準化すると、…アウトプットの分散が大きくなり」で違和感を感じたあなたは、その感覚でOK。職務のプロセスを標準化したということはプロセスの統一化が図られるはずなので、アウトプットの分散(=ばらつき)は小さくなるはずである。ゆえに×。

オ:「職務のモジュール化」というワードが若干難しいが、製品アーキテクチャのモジュール化を職務という文脈にに当てはめた場合にどのような意味になるかを類推して考えたい。「職務のモジュール化」とは、職務が他の職務とすり合わせが不要な(相互依存性が低い)自己完結的になっている状態のことである。その類推に行き着ければ、職務の目標や評価基準を標準化すれば、職務のモジュール化は促進されるだろうことは想像がつくだろう。なぜならば、職務の目標や評価基準が標準化されていれば、組織構成員はその目標と評価基準を意識した上で、目標達成に必要なアクションを起こすだけでよいからである。
以上を踏まえて、「職務のモジュール化が促進される(因)」⇒「管理者の調整負担は増える(果①)」「不確実性への対応は容易になる(果②)」の因果関係を検討すると、これはおかしいことがわかるだろう。なぜならば、職務のモジュール化が促進されれば、管理者の調整負担は減少するはずであり、逆に不確実性に対する対応は難しくなるはずだからである。ゆえに×。


以上より、(ウ)が正解である。

(解答)
(ウ)


今日の論点では、「職務拡大(job enlargement)」と「職務充実(job enrichment)」は混在しがちなので、テキストで確認してしっかりと復習しておきたい。前者は「職務の水平的拡大」、後者は「職務の垂直的拡大」であることをイメージとして覚えておき、それらが具体的に職務をどうすることなのかを併せて理解しておくとよいだろう。



マジコン診断士

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現役コンサルタント。中小企業診断士試験独学ストレート1発合格。モットーは卓越した本質的スキル・知恵に基づく”マジなコンサル診断士”であり続けること。
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