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現役コンサルによる中小企業診断士試験対策&資格取得後のキャリア形成に関するブログ

【このブログの説明】
このブログでは、複数社のコンサルティングファームを渡り歩いた現役のコンサルタントが、中小企業診断士試験合格に向けたベスト戦略、中小企業診断士資格取得後のキャリア形成に関する情報を発信していく。コンサルティング経験に基づく本質的なコンサルティングスキルをベースに、独自の分析に基づく試験情報や経営コンサルタントとしてのキャリア形成上の要諦を公開していく。 読者が真の経営コンサルタントとして活躍できるような一石を世に投じられること、これを私の日々の目標とし、筆者自身もこのブログとともに成長していきたい。

【2次試験】答案作成のステップ総点検 ~答案骨子構築(2)

今回は前回の記事(コチラ)の続編として、答案作成のステップと3つの力の内、「答案骨子構築」にフォーカスして、あなたの答案作成のステップを点検していきたい。
答案骨子構築


例題を元にして説明しよう。以下は、平成24年度事例Ⅱの第1問の設問文である。


第1問
B 社が経営再建のためにターゲット・セグメントごとに展開した製品戦略の概要を100 字以内で説明せよ。



いつも通り設問文を解釈していく。

①題意を定めて、答案の型を決定する
題意は「製品戦略の概要」なので、解答の型は「製品戦略は~である。」となる。

②制約条件を把握する
「ターゲット・セグメントごとに展開した製品戦略」なので、マーケティング・ミックスの「ターゲット+製品」を意識し、「誰に」「何を」の2点の要素を答案に盛り込む必要がある(仮説)。

③仮説を立てる
・ 「B 社が経営再建のために…」より、B社は経営再建が必要な状況であったので、それを達成するために何かしらの製品戦略を展開したのだろう(仮説)。
・「ターゲット・セグメントごとに展開した…」より、ターゲットセグメントは複数存在するはずである(仮説)。



以上を踏まえた上で、製品戦略に該当しそうな段落を探しに行くと、以下の3つの段落の与件文が該当することが分かる(ここもいつも通り、リンクワード”製品”に基づき与件文を探しに行くことになる)。

⑤段落
 B 社は経営再建の過程で、製造方法の見直しと他企業との提携という 2 つの改革を行った。製造方法の見直しのために、新たに杜氏(焼酎造りの専門家)を招き、陶器製のカメを用いた伝統的な焼酎造りという B 社のこだわりを守りながらも、消費者の嗜好変化に合わせた焼酎造りが行えるよう発酵方法などの見直しを実施した。また、この杜氏の助言もあり、既存製品のリニューアルを行い、原材料である芋の香りを残しつつ、X 市内消費者の嗜好の変化に合わせてやや甘みのある味わいに変更した。


⑦段落
 B 社の第1の提携先は、全国に販路を有する大手酒造メーカー Y 社であった。Y社は当時、清酒と甲類焼酎をメインの販売製品としていた。しかしながら、Y 社の製品ラインアップには、有力な乙類焼酎、特に高品質の芋焼酎が欠けていた。自社の製品ラインアップに伝統的製法という個性を持った B 社が生産する製品が加わることは、Y 社にとって魅力的な提携であった。提携後、B 社と Y 社は製品開発を開始し、Y 社が全国で実施した市場調査結果に基づき、芋の香りを抑えた全国向けの新製品が開発された。この共同開発製品は、好調な販売推移をたどり、現在も B 社とY 社双方の主力製品となっている。


⑧段落
 第2の提携先は、県内に数店舗を展開する酒販店 Z 社であった。Z 社は当時、急成長していたスーパーマーケットや競合のディスカウントストアに対抗する手段としてプライベートブランドの開発を検討していた。その過程で、Z 社本店と同じ X 市内にある B 社との提携に至った。このプライベートブランドは X 市内だけではなく、Z 社が出店する県内全域を販路と想定し、開発が進められた。X 市内ではお湯割りでの飲まれ方がメインであるが、県内においては徐々にロック(氷割り)で焼酎が飲まれはじめているという市場調査結果に基づき、ロックでの飲用にあった製品の開発を行った。この製品も県内の消費者からの支持を獲得するに至った。



以上の与件文から読み取った内容を元に、設問文の解釈時の仮説に沿って「誰に」「何を」といった観点からまとめると、以下の3つの要素に整理できる。

(要素①)
【誰に】X市内の消費者に
【何を】芋の香りを残しつつやや甘みのある味わいの製品を

(要素②)
【誰に】全国の消費者に
【何を】芋の香りを抑えた製品を

(要素③)
【誰に】県内の消費者に
【何を】ロックでの飲用に合った製品を


この設問は、与件文から要素を抜き出すだけでほぼほぼ題意に沿った答案となってしまうので、以上の整理そのものが答案骨子に等しくなってしまう(参考までに言うと、上記の要素①~③の【誰に】【何を】の文字数を純粋に足した文字数は合計70字なので、そこに句読点を加えたり、答案となるように文章を調整することで、おおよそ100字程度になるはずである)。設問解釈の際に、答案の型は「製品戦略は~である。」と定めてあるので、最もオーソドックスな対応は、「製品戦略は①~、②~、③である。」といった形で「~」に上記の要素3つをそのまま当てはめてしまうことになるはずである。本設問は、上記の整理をすることだけで十分合格答案となる意味で、本年度において本設問は落としてはいけない(=確実に合格点を取らねばならない)設問であるということになる。
※与件文を見ると、上記の要素②と要素③は「新製品の開発」であるのに対し、要素①は「既存製品のリニューアル(=既存製品の改良)と書かれているので、この点を踏まえ、3つの要素に対する製品戦略を「既存製品の改良」と「新製品の開発」という2つの切り口で答案を構成できると満点答案により近づくだろう。



答案骨子の構築に関して、今回は敢えて「与件文の抜き出しのみでほぼ対応可能」な例をお伝えした。尤も、上記作業が円滑に進んだのは、設問文の解釈時に「制約条件の把握」と「仮説の設定」をしっかり行ったからであることを忘れてはならない。
例えば、制約条件の把握の際に「”ターゲット・セグメントごとに展開した製品戦略”なので、マーケティング・ミックスのターゲット+製品を意識し、「誰に」「何を」の2点の要素を答案に盛り込む必要がある(仮説)」という仮説に気づくことができなければ、「誰に」「何を」という要素を抽出しなければいけない点に気づけなかったかもしれない。また、仮設を立てる際に「”ターゲット・セグメントごとに展開した…”より、ターゲットセグメントは複数存在するはずである(仮説)」という仮説が設定できていなければ、複数の要素を抽出しなければいけない点に気づけなかったかもしれない。この例題を見ても、やはり設問の解釈は重要な作業であることがあなたにもお分かりいただけるだろう。

本例題は最も極端な例ではあったが、このような「与件文抽出型」の問題では、答案骨子を構築する作業においては「与件文の要素を漏れなく見つける」ことに重点を置いた上で、それを答案の型に適正に当てはめることに注力することが合格答案作成のポイントである。ぜひこの点をしっかりと覚えておいてほしい。


次回は異なったパターンの問題で、改めて答案骨子構築に関してお伝えしたい。


マジコン診断士

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現役コンサルタント。中小企業診断士試験独学ストレート1発合格。モットーは卓越した本質的スキル・知恵に基づく”マジなコンサル診断士”であり続けること。
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