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現役コンサルによる中小企業診断士試験対策&資格取得後のキャリア形成に関するブログ

【このブログの説明】
このブログでは、複数社のコンサルティングファームを渡り歩いた現役のコンサルタントが、中小企業診断士試験合格に向けたベスト戦略、中小企業診断士資格取得後のキャリア形成に関する情報を発信していく。コンサルティング経験に基づく本質的なコンサルティングスキルをベースに、独自の分析に基づく試験情報や経営コンサルタントとしてのキャリア形成上の要諦を公開していく。 読者が真の経営コンサルタントとして活躍できるような一石を世に投じられること、これを私の日々の目標とし、筆者自身もこのブログとともに成長していきたい。

【2次試験】平成30年年度 マジコンの事例Ⅰ講評(3)

前回の記事(コチラ)に続いて、今回も平成30年度の事例Ⅰの講評をしていきたいと思う。


今回もまずは前提条件の確認から入る。


【前提条件】

受験生のリアルを筆者自身が体感するために、敢えて設問解釈、与件文読解、ざっくり骨子作成までを筆者自身が制限時間40分間で行ったものをベースにお伝えしていく。なので、精度はあくまで上記制限時間の範囲で筆者が認識した水準のものであり、現時点では誤りを含んでいる可能性があるという点は前提としてご認識いただきたい。
※ガチ解答例は後日時間無制限で作成するつもりなので、後になって筆者の解釈は変わる可能性がある点はご容赦いただきたい。
※本作業をする前提として、診断士協会のHPからの問題用紙ダウンロードを除き、筆者は2次試験に関する情報を完全にシャットアウトして生活していたので、本ブログで発信する情報には何らバイアスはかかっていない。その点はご安心いただきたい。



今回は事例Ⅰの第2問(設問2)である。
※ここからはいつも通りの作業を設問別に進めていく。


設問別の答案方向性(マジコン案) 

【第2問(設問2)】

①題意を定めて答案の型を決定する
題意は「違い」なので、答案の型は「違いは~である。」となる。


②制約条件を把握する
・「それまでとは異なる考え方に立って」とあるので、「それまでの考え方」と「それ以降の考え方」の違いを与件文から明らかにする。
・「それ以前に同社が開発してきた製品の事業特性」と「複写機関連製品の事業特性」の違いが題意なので、それぞれの製品の「事業特性」に関して、その違いを明らかにすることが本設問の肝であることをよく認識する。


③仮説を立てる
与件文を見なければ事業特性も何もわからないので、この時点で想起できる仮説は特になし。本設問は「違いを説明しなさい」と言う題意なので、過去問演習の経験則を踏まえ、「それぞれの事業特性を与件文から抽出して丁寧に比較検討し、その違いを明らかにすればよい設問のはずであるという」仮説を持って与件文を読みに行く。


④マジコンの答案の方向性
・従来製品の事業特性:販売した時点で取引が完了する売り切り型の事業(フロー型ビジネス)
・複写機関連製品の事業特性:複写機に関連する再生品・部品・消耗品等の販売により継続的に安定した収入源となる事業(ストック型ビジネス)



⑤根拠
①段落、④段落、⑤段落



<所感>
①段落の「この10年間の売上のおよそ6割を複写機の再生品や複合機内部の部品、複写機用トナーなどの消耗品が占めている」が非常に重要な根拠となるので、そこに気づきたい。重要なポイントは、複写機そのものの販売ではなく、その関連製品で売上構成比の6割を占めているということである。第⑤段落に事務機器の市場がシュリンクしていると書かれているにも関わらず、なぜ売上構成比の6割を複写機関連製品が占めているのかと言う点に気づければ、それは「継続的に売れるもの(=お金が入る物)」を売っているからであるということに気づけるだろう。

仮に上記に気づけなくても、読解力を駆使して読めば、④段落「開発した時点で取引が完了する売り切り型の事業の限界を打ち破ることを目標にして、新規事業開発に取り組んだ。それが、複写機関連製品事業である」をキャッチでき、結果として「継続的に売れるもの(=お金が入る物)」を売っているのではないか?」ということに気づけるとよい。

以上を踏まえると、「販売した時点で取引が完了する売り切り型の事業」「継続的に安定した収入源」あたりは、加点要素を積上げる上でも与件文のキーワードとして確実に答案に盛り込んでいきたいところである。
※上記答案の方向性は骨子のみなので淡白な印象かもしれないが、字数が余ればそこに与件文を踏まえながら要素を付け足して引き締まった答案に仕上げていけばよい。

なお、前提知識として、「フロー型ビジネス」と「ストック型ビジネス」それぞれの特性を知っていた受験生は、この問題はより対応が容易だったかもしれない。あるいは、1次企業経営理論の価格戦略で学んだ「キャプティブ価格」の論点から派生して、この問題の論点に気づけた受験生もいるかもしれない。

いずれにせよ、本設問は本年度の事例Ⅰの設問の中では比較的国語色の強い問題なので、(個人的には)確実に点を取りたい問題であると感じている。


次回につづく。


マジコン診断士

【2次試験】平成30年年度 マジコンの事例Ⅰ講評(2)

前回の記事(コチラ)に続いて、今回も平成30年度の事例Ⅰの講評をしていきたいと思う。


今回もまずは前提条件の確認から入る。


【前提条件】

受験生のリアルを筆者自身が体感するために、敢えて設問解釈、与件文読解、ざっくり骨子作成までを筆者自身が制限時間40分間で行ったものをベースにお伝えしていく。なので、精度はあくまで上記制限時間の範囲で筆者が認識した水準のものであり、現時点では誤りを含んでいる可能性があるという点は前提としてご認識いただきたい。
※ガチ解答例は後日時間無制限で作成するつもりなので、後になって筆者の解釈は変わる可能性がある点はご容赦いただきたい。
※本作業をする前提として、診断士協会のHPからの問題用紙ダウンロードを除き、筆者は2次試験に関する情報を完全にシャットアウトして生活していたので、本ブログで発信する情報には何らバイアスはかかっていない。その点はご安心いただきたい。



今回は事例Ⅰの第2問(設問1)である。
※ここからはいつも通りの作業を設問別に進めていく。


設問別の答案方向性(マジコン案) 

【第2問(設問1)】

①題意を定めて答案の型を決定する
題意は「理由」なので、答案の型は「理由は~である。」となる。


②制約条件を把握する
・「A社の人員構成から考えて」と書かれているので、与件文からA社の人員や組織体制に関わる記述を見つけ、そこを踏まえて答案を検討する。
・「最終消費者に向けた製品開発」と書かれているので、与件文に現状のA社(B to B)における製品開発プロセスが記載されているはずである。そこに注目する。


③仮説を立てる
設問文に「最終消費者に向けた製品開発にあまり力点を置いてこなかった」と書かれているので、シンプルに自分の1次知識から「B to B」と「B to C」の事業特性の違いから考えられる要素をいくつかピックアップしておき、その観点からA社の人員構成を踏まえて比較検討してみる。例えば、「最終消費者のニーズをくみ取って製品開発する組織体制がない」等が仮説として考えられる。



④マジコンの答案の方向性
最終消費者に向けた製品開発を進める上でA社は
・販売を外部委託しており、最終消費者との直接接点がない
・社員の9割近くが技術者という人員構成で、最終消費者のニーズの製品化を支える専門組織がない
   ↓以上より
・最終消費者に受け入れられない製品開発のリスク
・組織体制構築に伴う人件費の増大や技術者の人的資源分散により既存製品品質低下等の組織効率低下のリスク
   ↓
経営リスクが高まると考えた



⑤根拠
①段落、②段落、③段落、④段落、⑦段落、⑧段落、⑨段落



<所感>
この問題を検討する際も答案の方向性はぼんやりとイメージできるのだが、答案骨子をいざ作り始めると与件文を踏まえながらどのような要素をファクトとして拾い、どのようなワードでまとめて構成すべきかが意外と難しい。ともすると「B to B」と「B to C」の事業特性の違いを一般論で書いてしまいそうになる問題である。

筆者の答案骨子では
①最終消費者との直接接点がない
 →市場に受け入れられない製品を作ってしまって貴重な資源を浪費するリスク
 ※この方向性も完全思い付きで書いたわけではなく、④段落「開発した製品すべてが市場で受け入れるわけもなく」を利用。
②現状人員構成の9割は技術者であり、B to C事業を推進する上での組織体制としては脆弱
 →B to Cを推進する上では、それを推進する専門組織(例えばマーケティング部門・担当)があった方がよいが、組織人員の9割を占める技術職に一般消費者向けのそれをやらせるのはキツイし、もしやるにしても、第1問の筆者の答案骨子の通り、技術者の人的資源が分散化して既存製品品質まで落ちてしまう等の組織効率低下という観点で展開した。

恐らく上記の答案骨子は120字に収まらないので、答案作成時に文を圧縮したり要素を減らす等の対応をする必要があるだろう。

なお、読者のみなさまのご察しの通り、筆者の答案では本設問の答案の方向性と第1問のそれとがかなり類似してしまっている。これこそが、筆者が「第1問の答案に自信がない」と言った根拠である。筆者の頭の中では第1問と第2問(設問1)はレイヤーを多少変えて構成したつもりだったのだが、結果的にはあまり差異を感じられなくなってしまった。
筆者はもともと、設問間で根拠を重ねてリスクヘッジするという手法を好まないし、積極的にそれをやりたいとは思わない。しかし残り時間がなかったので、今回は結果的にこのように第1問と第2問(設問1)が類似となってしまった。


次回につづく。


マジコン診断士

【2次試験】平成30年年度 マジコンの事例Ⅰ講評(1)

大変久しぶりの投稿である(もはやどういう文体でブログを書いていたかも忘れている…)。


さて、筆者は先日、以下のツイートをした。


実は現在、筆者はなかなかの忙しさではあるのだが、Twitterをフォローしていただいている方や更新頻度が低いにも関わらず本ブログを訪れてくれる読者もいるため、その約束を反故にするわけにもいかない。


というわけでなんとか40分の時間を確保し、某都内の喫茶店にて事例Ⅰだけは答案骨子まで作成したので投稿しようと思う。
※事例Ⅱ~事例Ⅳは今しばらくお待ちを(ちょっと先になるかもしれん)。



それではさっそく事例Ⅰの講評をしていくが、まずは講評の前提条件をご確認いただきたい。

【前提条件】

受験生のリアルを筆者自身が体感するために、敢えて設問解釈、与件文読解、ざっくり骨子作成までを筆者自身が制限時間40分間で行ったものをベースにお伝えしていく。なので、精度はあくまで上記制限時間の範囲で筆者が認識した水準のものであり、現時点では誤りを含んでいる可能性があるという点は前提としてご認識いただきたい。
※ガチ解答例は後日時間無制限で作成するつもりなので、後になって筆者の解釈は変わる可能性がある点はご容赦いただきたい。
※本作業をする前提として、診断士協会のHPからの問題用紙ダウンロードを除き、筆者は2次試験に関する情報を完全にシャットアウトして生活していたので、本ブログで発信する情報には何らバイアスはかかっていない。その点はご安心いただきたい。



【全体講評】

1.難易度(昨年度)
昨年度比で言えば、やや易化
※昨年度が難しかったので、例年並みの難易度ということ


2.特徴
①与件文の長さ、設問数は例年と変わらず
②設問文の問い方そのものはオーソドックスだが、一般論解答に引きずられそうな性質の問題が複数ある
③与件文・設問の抽象度の高さはいかにも事例Ⅰという感じ
④第1問、第2問の設問1が他の問題と比較して相対的に対応が難しい(筆者はそう感じた)ので、大問の順番通り解くとタイムマネジメントで失敗する可能性がある
⑤例年同様、40分で設問解釈、与件文読解、ざっくり骨子作成を終えるのはやはり大変


3.設問別の答案方向性(マジコン案) ※ここからはいつも通りの作業を設問別に進めていく。

【第1問】

①題意を定めて答案の型を決定する
題意は「理由」なので、答案の型は「理由は~である。」となる。


②制約条件を把握する
「競争戦略の観点から」と書かれているので、企業経営理論で学んだポーターの3つの基本戦略(差別化戦略・コストリーダシップ戦略・集中戦略)を想起する。


③仮説を立てる
(1)問題文に「相対的に規模の小さな市場をターゲットとしている」と書かれているので、②の制約条件で確認したポーターの3つの基本戦略の内、「A社は集中戦略を採用しているはず」という仮説を持っておく。与件文を読む際はこの点を念頭に置き、A社が採用しているのは差別化集中戦略なのかコスト集中戦略なのかを確認しに行きたい(これまでの2次試験の歴史を踏まえれば、恐らく差別化集中戦略なのだろうが…)。

(2)(1)でA社が集中戦略を採用していることを確認できた段階で、1次知識を活用して「A社は自社の強みを活かし、特定市場にターゲットを絞り、経営資源を集中投下して競争優位を確立しているはず」という仮説をもっておく。この仮説を踏まえ、与件文から「A社の強み」と「ターゲットとしている特定市場」を確認しにいきたい。


④マジコンの答案の方向性
A社の強みは自社技術を応用した製品開発力にある
  ↓
それを支える専門知識を有した技術者は有限
  ↓なので
小規模市場を対象に人的資源を集中化
  ↓
差別化による競争優位性を確立することができる

(コメント)
「A社の強みを起点に、それを支える要素は何か?」という視点で与件文を読むと、それは人材(=技術者)にあると解釈した。無暗に規模の大きい市場を狙ってしまうと経営資源(=人的資源)の分散化を招き、A社の強みである自社技術を応用した製品開発力の優位性は揺らぐことになると考えられる。


⑤根拠
①段落、②段落、③段落 → A社の強みの根拠
⑦段落、⑧段落、⑨段落、⑩段落 → A社の強みを支えている技術者とその有限性の根拠


<所感>
この問題は与件文からバチンとはまるようなストレートな根拠見つけることができず、段落間に分散した要素を整理して解答する必要があるため、その点で対応は難しい。ともすると、企業経営理論に載っている差別化集中戦略の一般的解説のような答案を構成してしまいがちな設問である。


筆者は問題文から
①A社は差別化集中戦略を採用しているのだろうという仮説を立て
②差別化のポイントを与件文から拾おう
という思考プロセスを経た上で、与件文を読みに行った。

その過程で、A社の強みが「自社技術を応用した製品開発力」にあると筆者は捉えた(ここは技術力でもよいかもしれない)のだが、⑦~⑩段落を読むと、その源泉たる技術者が目に入った。結果、「差別化集中戦略=特定のターゲットセグメントに経営資源集中」⇒「経営資源=技術者人材(人的資源)」という論理が浮かんだので、結果的に上記のような答案の方向性になったという感じである。

筆者は本事例を解く際、第1問の方向性が見えずらかったため、骨子作成を最後に実施した。そのため、残り時間時間の制限がかなり厳しく、考える時間がもう少しあればもっとマシな答案の方向性を定められたかもしれないとも思っている。正直、筆者もこの答案の方向性に自信があるかと言われれば、「まあまあな感じかな?」くらいな感触であり、合格点を取れているかは若干怪しい。

この設問で一定程度の得点を取る受験生はいるだろうが、高得点を取れる受験生の数はそれほど多くないものと思われる。恐らく差別化集中戦略に関する一般論的な答案を書いてしまった受験生も多いと思うが、そのような答案であっても一定の加点はあると推測されるので、他の設問の出来次第では事例Ⅰを合格点に持っていくことは可能だろう。


次回につづく。


マジコン診断士

プロフィール

マジコン

Author:マジコン
現役コンサルタント。中小企業診断士試験独学ストレート1発合格。モットーは卓越した本質的スキル・知恵に基づく”マジなコンサル診断士”であり続けること。
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